「お覚悟を決めなさい！」
一度絶望に染まり、そしてたくさんの人々を絶望させてしまった過去をもつトワ様。
こんな罪深きわたしが、再びのうのうと希望など抱いてよいはずがない、笑ってよいはずがない。
本記事は、そんな彼女が再び笑顔を取り戻すまでの復活劇についてレポートしたものです。
どんな過去も生きる力に。絶望のどん底から不死鳥の如き復活を遂げた彼女のお覚悟は、自分の過去に絶望し呻吟せる人々に希望の光明をもたらしうるものだと、私は信じています。
※本記事はGoプリを23話まで視聴された方を読者に想定しております。
ネタバレにはくれぐれもお気をつけ下さい。
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黒歴史
第 20 話 カナタと再会！？いざ、ホープキングダムへ！ – Go！プリンセスプリキュア – 作品ラインナップ – 東映アニメーション (toei-anim.co.jp) より引用
自らの夢、グランプリンセスへの憧れが、いつしか焦りへとかわり、
自ら絶望の森へと足を踏み入れてしまったトワ。
もちろん本人には一切悪気はなかったものの、
結果論として、
これが大いなる絶望ディスピアを生み出し、
ひいてはホープキングダム全体を絶望に染め上げてしまったのでした。
くどいですが、トワ自身にはなんの悪気もないどころか、正直なところ落ち度もありません。
でっかい夢を追いかけて日々精進していたら、
ある日それを利用する悪質な詐欺に盛大に引っかかってしまっただけ。
騙される方に罪はない。騙した側が100%悪いです。
そもそも、ホープキングダムが絶望に染まったのも、別に彼女のせいでないのでは。
国民が勝手に自滅しただけというか、
自身の精神的安寧までをもロイヤルファミリーに依存しきってしまっていた、
自立心のない国民が悪いといえば悪い。「一身独立して一国独立す」です。
ただ、結果だけをみれば、やはりトワ様はたくさんの者を不幸にしてしまった。
仮にあのとき絶望の森に足を踏み込まなければ、
祖国が絶望の手に落ちることがなかったというのも、これまた紛れもない事実です。
くそ真面目なトワ様は、正気に戻るや否やくそ真面目にこの事実に煩悶します。
私はなんてことを・・・。
また、トワイライトだった時の記憶自体が、彼女の中で巨大なトラウマと化している様子。
脳裏に焼き付いた絶望の記憶は、まるで際限などないかのように彼女の心に昏き影を投げかけ続ける。
さらに折り悪く、そのトラウマの象徴たるディスピア様が御自ら親征にやってきます。
まさに内憂外患。
ついでに、慕っていた兄の訃報っぽいものも届きます。
この怒涛の鬱展開に、彼女は再び、そして深く絶望します。
一度絶望に染まり、罪を犯した私にはもう何もない、帰る場所も、夢も
第 22 話 希望の炎！その名はキュアスカーレット！！ – Go！プリンセスプリキュア – 作品ラインナップ – 東映アニメーション (toei-anim.co.jp) より引用
お覚悟
そんな彼女に、はるはることキュアフローラは語りかます。
心から望めば、きっと夢は叶う
どんなに失敗したって、一歩ずつ取り返していけばいいんだよGo！プリンセスプリキュア 第22話 より引用
おそらくこの励ましは、トワだけでなく、フローラ自身にも向けられたもの。
自分の夢を世界で初めて肯定してくれた、
常に自分の夢の中枢で自分を励まし続けてくれていた憧れの人、カナタの訃報。
それに悲しむ暇もなく押し寄せる、あまりにも強大すぎる絶望。
トワだけでなく、はるかも相当に限界状態。
そんな絶望寸前の限界状況の中で振り絞られた、彼女なりの渾身の励まし。
これを受けて、絶望に沈むトワ様の胸中にも、なにがしかの変化が。
そうだ、失敗しても一歩ずつ取り返しいていけば良い。
お兄様もかつて私にそう教えてくれた。
私は取り返しのつかないことをしてしまった。
一度犯した罪は二度と消えない。
でも、だったらなおのこと。
なら私はこの罪と共に、この罪を抱いたままもう１度、グランプリンセスを目指す！
Go！プリンセスプリキュア 第22話 より引用
消せない罪を抱えたまま、あくまでも罪人として、いや罪人だからこそ、グランプリンセスの夢をもう一度目指さんと、強く凛々しく覚悟を決めたトワ。
己の罪さえもバネにして再び夢へ向かって歩み出す、そのための大きな大きな最初の一歩。
罪人であるからこそ、絶望してはいけない。罪人にそんな暇はない。
罪人であるからこそ、胸に希望の炎を灯し、絶望と戦い続ける。
取り返しのつかない罪を、一歩ずつ取り返していくために。
さあ
お覚悟を決めなさい！
第 22 話 希望の炎！その名はキュアスカーレット！！ – Go！プリンセスプリキュア – 作品ラインナップ – 東映アニメーション (toei-anim.co.jp) より引用
笑おうスカーレット
そうした凛然たるお覚悟のもと、絶望から立ち直り、再び夢へ向かって歩き出したトワ。
しかし、彼女の罪悪感が払拭されたわけではありません。
いまこの瞬間も、己の過ちのせいで絶望の底で呻吟している臣民はたくさんいる。
そんな哀れな民草たちを放置して、自分だけ幸せな気分に浸るなんてとんでもない。
憎き絶望を討ち滅ぼし、祖国を救うまで、私に笑う資格などない。
罪多き私と関われば、きっとみんな不幸になってしまう。
私はひとりで強く生き、絶望と戦う！
第 23 話 ず～っと一緒！私たち4人でプリンセスプリキュア – Go！プリンセスプリキュア – 作品ラインナップ – 東映アニメーション (toei-anim.co.jp) より引用
しかし絶望は、彼女の想像以上に強大な存在。
ディスピアはおろか、一部下にしか過ぎなかったはずのロックにさえ苦戦する始末。
お前に関わった人間はみーんな不幸になる
不幸しか呼ばないなら、いないほうがマシなんじゃない？Go！プリンセスプリキュア 第23話 より引用
陰湿なディスりによりさらに揺さぶりをかけてくるロック。
これを図星に感じてしまったトワはぐうの音もでません。
そんなこと、ない！
Go！プリンセスプリキュア 第23話 より引用
応援にかけつけたフローラは、そんなロックに怒り心頭。
思わず顔面めがけて拳が出てしまうほどに。
そして、満開の笑顔でスカーレットに笑いかけ、抱擁する。
笑おうスカーレット
夢とか希望とか、そういう暖かい気持ち、みんなでいっぱい作ろうよ！
あいつらに何言われても笑い飛ばせるくらい
一緒に強くなろう、ね！！Go！プリンセスプリキュア 第23話 より引用
フローラの説得をうけて、彼女は気づきます。
暖かいもの、本当に力が湧いてくるのね
Go！プリンセスプリキュア 第23話 より引用
暖かい気持ちは、絶望をはねのける力になる。
罪人だから笑ってはいけないのではない。むしろ、罪人こそ笑わなければ。
楽しみ合い、笑い合う中で生まれる暖かい幸せ。これを糧にして絶望に立ち向かう。
そして、自らが犯した罪を少しでも償っていく。
そのためにまずしなければならないことは・・・
今までのこと、本当にごめんなさい
Go！プリンセスプリキュア 第23話 より引用
これまでの罪をせめて詫びること。
そして
どうか私に力をかしてください
素直に助力を求めること。
私はたくさんの人を不幸にしてしまった。
今も私のせいで絶望し、苦しんでいる人は大勢いる。
でも、だからこそ、出会えた人と、一緒にたくさんの「暖かいもの」をみつけていく。
「暖かいもの」は絶望に抗う希望の力をくれるから。
結論
自らの過去に対し徒に自分を責め、自分の心を縛ることは、さらなる絶望以外何も生みません。
だから、消せない罪、トラウマを背負いながらでも、それでも笑う、笑い合う。
罪、そしてトラウマさえも夢への原動力に変えて、たくさんの出会いとともに前へと進んでいく。
それが、罪を償い、夢を叶える一番の近道だから。
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